murmur

納骨が終わった

お彼岸に納骨が終わった。
これで去年亡くなった父に関する葬儀はひと段落。
あとは相続問題だけ。
祖父母の山奥の土地をどうするか問題。難題すぎる。

雪が降るといけないから、と春の彼岸の時期に納骨だけすることになったのに、まさかの寒波で雪がちらつく中の納骨となった。
びっくりするほど寒かった。
しかし納骨が終わった途端に晴れたからびっくりした。どういうことだってばよ。

久しぶりに訪れた祖父母の土地は、記憶よりも建物が小さく感じた。
そして人が居なくなった家はやはり他人行儀で、息をしていない。
あちこちに山から下りて来ただろう動物の糞が転がっているし、軒下になぜか鳥の羽がふわふわしていた。
山の麓だから、人の手が入らなくなるとここはすぐ山に飲み込まれるだろう。
都会の人が田舎暮らし云々を言う時、きっとここまでの田舎でなくそこは町中ではって場所なんだろうな。
里山の風景は旅行で訪れるのが一番だ。
すぐそこに自然と動物がいたら、お互いの縄張り争いをしないといけない。
祖父母の土地は限界集落で、すぐ近くに何軒か家はあるけれど、そこから先はちょっと移動しないと家がない。流石に北海道みたいに遠いお隣さんではないけれど、きっとあの土地には高齢者しかいない。

いづれ死にゆく場所だ。

すでに高齢化社会を終え多死社会となっている地域だ。
私の住む場所は県南で、県庁所在地も近く人口増加地域でもある。でもここも、というか日本全体で見たらすでに多死社会だよね。出生数より死亡者数の方が多い。多分、多かったはず。
都市部の人口集中は何年も前から世界的な流れだし、あの土地は厳しいなと思う。

侘しいなぁ。
地方観光って都市部じゃない限りどこも侘しさがあってだめだ。寂れゆく姿が透けて見えるというか。

土地は売れないと思う。
だったら建物を壊して国に返すしかないんだけど、いやそれめっちゃ金かかるやつだよな。
なけなしの父の資産を全てそれに当ててしまえと思うし、土地の価格が安いから固定資産税低いんだしそのまま払ってればいいんじゃないかと思わなくもない。けどこれってどうなんだろう。管理なんて出来ないのに。

あの両親は話し合いをしないから、問題は残されたままこちらに回ってきた。
嫁いで行った姉妹は関係ない風でちょっとむかつく。
最終的に私に相続されてしまう。たとえ低い固定資産税でも毎年取られると高齢者になった時しんどいと予想する。何せ独り身だし。
だったら父の残ったお金であの家を壊して更地にして国に返したほうがいい。

なくなってしまうのは悲しいし、さみしいけれど、別れはいつか絶対に来るものだ。
今蹴りをつけないと私に回ってくる。
嫌だ。
そのパスは受けたくない。
母は父のお金を等分で皆んなに分けるなんて言っていたけど、そんなことよりあれをちゃんと始末しないと。お金を分けるってもう姉妹には言ってるのかなぁ。そんなのいらないから、私たちの代に持ち込まないように綺麗さっぱり処理しといてほしい。

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